S-Labo

>> お好きなキーワードを選択してください。そのキーワードの記事がまとめて読めます。

Black or Whiteマイケル・ジャクソンお金ドラマWe are the world:25 for Haitiエンディング産業展メディアセクシャルマイノリティインタビューLGBTフリースタイルダンジョンWe are the worldCreepy NutsエッセイクラウンHIP HOPゼロ葬人種差別タイフェスティバルゲイバーダイエットお葬式マインドフルネスお坊さん,不思議な話,呪文,護呪経,アングリマーラ,パリッタイベントゲイお坊さんラップストレスman in the mirrorShojin-ProjectR-指定SOGIMichael Jackson研究リラックスブームHOME MADE 家族ロボットタイいじめアロマ
S-Labo
tags

>> お好きなキーワードを選択してください。そのキーワードの記事がまとめて読めます。

Black or Whiteマイケル・ジャクソンお金ドラマWe are the world:25 for Haitiエンディング産業展メディアセクシャルマイノリティインタビューLGBTフリースタイルダンジョンWe are the worldCreepy NutsエッセイクラウンHIP HOPゼロ葬人種差別タイフェスティバルゲイバーダイエットお葬式マインドフルネスお坊さん,不思議な話,呪文,護呪経,アングリマーラ,パリッタイベントゲイお坊さんラップストレスman in the mirrorShojin-ProjectR-指定SOGIMichael Jackson研究リラックスブームHOME MADE 家族ロボットタイいじめアロマ

ロボット導師誕生|S-Labo

ロボット導師誕生

本多 清寛
ロボットエンディング産業展葬儀弔い

20XX年。人口減少による労働力の不足は深刻化した。そこで、AIを発達させ人間の代わりに労働をするロボットを開発。それは世界に広まっていった。

ロボットはより人間味を増し、正確な情報と作業だけでなく、ウィットに富んだ会話をも実現していた。その波紋は仏教界にも及んだのである。

 乱れることのない木魚。

 多言語で語られる法話。

 極楽が再現される読経。

突如仏教界に降臨した「ロボット導師」とは?彼は新たなブッダなのか、はたまた人を堕落へと誘う悪魔なのか?

AIの技術革新は進む。果たしてロボットに人間を成仏させることはできるのだろうか・・・。

 

※上記の文章は筆者による完全な妄想です。

2017%e5%b9%b49%e6%9c%88%e5%88%9d%e6%a0%a1%e6%9c%ac%e5%a4%9a%e6%b8%85%e5%af%9b

スピリチュアルロボット出現

 冒頭に筆者の妄想を書きましたが、実は「ロボット占い師」は実用化されています。株式の運用や天気予報などは、ビッグデータの処理によって、高確率での予測が可能となっています。予言はすでに始まりました。

 2017年8月東京ビッグサイトで行われたエンディング産業展において、「ロボット導師」が発表されました。ソフトバンクロボティクス株式会社が開発した人型ロボットであるPepperに、葬儀のやり方をプログラミングし、鐘や木魚を叩けるようにしたものです。また、法話をする機能も搭載しており、仏教式の葬儀を行うことのできるロボットと言えるでしょう。

ロボットに弔って欲しい時

 実際にエンディング産業展に出席していた、寺社のプロデュースを行う堀内克彦氏はこのような記事を書かれています。

『ロボットの読経には心がないと言い放つ、お坊さん達の傲慢』

 こちらに書かれているように、介護ロボットの技術が進み、晩年は常にロボットと共に過ごす方が増えてきたとしたら、お世話を続けてくれたロボットに弔って欲しいと願う人達が現れるかもしれません。

 お世話になったという感情は、「人間」に対しても「モノ」に対しても、平等に生まれてきます。だからこそ、自分が感謝しているロボットに弔われたいと思うことはあり得ると思います。読経に心があってもなくても、葬儀は成立するのです。

ロボットに弔いは可能か?

 ロボット導師を導師として迎え入れる遺族が居れば、弔いは成立するでしょう。しかし、曹洞宗の僧侶として、宗派を背負って葬儀を行うことはできません。これはロボットだからではなく、現段階では資格がないからです。

 曹洞宗の僧侶が葬儀を執行する場合、必ず一定の資格が必要とされています。曹洞宗という組織を守っていくには、宗派としての儀式を守る必要があります。知識と経験が認められなければ、宗派を背負った儀式を執行することは認められません。

 ですから、曹洞宗としての葬儀をロボット導師が行うことは許可できません。もし、これを認めてしまえば、格好だけを真似して勝手に葬儀を行う人間も認めることになってしまうでしょう。

ロボットが弔いたいのか?

 しかし、この理屈は曹洞宗としての理屈です。弔いを求める方々には、資格の有無と無関係に、落ち着きのある供養がなされれば問題は特にありません。逆に、有資格者であっても、遺族と衝突するような僧侶であれば問題になります。また、資格は近代に出来たものであり、葬儀は昔から存在しているものです。だからこそ、ロボット導師の可否は「弔い」そのものの問題です。

 筆者が一番重要視しているのは、ロボット自体に〝弔いたい〟という心があるのかどうかということです。葬儀は遺族が行うものです。故人がいくら弔われたいと考えていても、遺族が実際に行動しなければ、葬儀は行われず、弔いは成立しません。

 戦乱の時代では、道端に死体が放置されていました。その現状を見過ごせなかった人間達の心が、「死体」を弔い始め、供養によって「御遺体」に変えていきました。現時点のロボット導師は、人間である制作者達の心によって動かされています。つまり、ロボット導師の葬儀は、故人とその故人を弔いたい人達の心がなければ成立しないのです。

ロボット導師が生まれる時

これから先、現在の葬儀を守る人々が減少していけば、存続が難しくなっていくでしょう。その現実を悲しむ技術者が、どうにか葬儀を守っていきたいという心で開発を進めれば、ロボット導師は増えていくと思います。

 けれど、人間の欲望が先立ち、葬儀の費用を減らしたい、ロボットに葬儀をさせることで目立ちたいという心しかなければ、ロボット導師は減少していくことになると思います。

 これは仮の話ですが、そう遠くない未来にAIに感情が宿るような奇跡があれば、そこが本当のロボット導師の生まれる瞬間だと思います。亡くなっていく存在に対する悲しみが生まれ、弔いたいという心が生まれたらロボット導師が誕生します。言い換えれば、AIが人間になった瞬間なのかもしれません。

ロボット導師とは誰なのか?

 これは余談ですが、この「ロボット導師問題」は、ロボットのように葬儀をこなしている僧侶への警鐘のように感じました。何の感情もなく、ただただ葬儀をこなしている僧侶がいたとしたら、プログラムされたロボット導師と何が変わるのでしょうか?

 供養された故人にとっては、葬儀が行われた事実があれば、成仏そのものに問題はありません。しかし、ロボットのようになってしまった僧侶は、葬儀に感情を込めることができません。それは、葬儀の力を信じられない遺族の不安をあおることに繋がってしまうでしょう。

 ロボット導師をきっかけに、弔いについてもっと考えていきたいと思っています。

 

ロボット導師誕生|ページトップ