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『 世界はジャムで変えられる。』|S-Labo

『 世界はジャムで変えられる。』

本多 清寛
LGBTSOGI社会起業家いじめ伝えるセクシャルマイノリティゲイ

 地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天。この6つの世界をグルグルするのが「六道輪廻」。仏教の代表的な世界観だ。僕が驚いたのは、少しのきっかけでグルグルすることが多いということだった。一見ささいなことなんだけど、地獄へ行ってしまう話は枚挙に暇がない。逆に、それは大したことないんじゃないかと思うことで天に行くきっかけがあったりする。

 この対談には修羅の国のジャムおじさんが出てくるが、ジャムの小瓶で世界を変えた。その小瓶はポケットに入るくらい小さかったけれど、少年の世界を大きく変えたのだった。それは彼にとっての蜘蛛の糸だったのかもしれない。

 しかし、仏教では天すら良い世界ではないという。それは悩みがないかららしい。人間は悩むからこそ救いを求める力が発揮されのだ。悩みの解決法は見つからなかったけれど、悩みから来る不安との付き合い方はなんとなく分かったような気がしている。

SONY DSC

 ◎太 田 尚 樹 さん

やる気あり美代表。「さまざまな、ゲイの色々」をコンセプトに、世の中とLGBTのグッとくる接点を作り続けている。LGBTプライドパレード2016の広報を担当する。自称クリエイティブディレクターを決意する。公園では、よく蚊に刺される。バレーボールを愛する関西の方。

 ◎本 多 清 寛   

曹洞宗の僧侶。S-labo編集長。眉毛が太め。仏前結婚式を考えていたらLGBTに気が付く。自称シスジェンダー・ストレート。最近はもう男女とか好き嫌いの区別がよく分からなくなっている。悩み多き30代。二児の父。

ジャムで勝ったいじめられっ子

本多 :太田さんと話してるとよく「勝ち負け」って言葉を使っているのに気付いたんですが、太田さんの活動には勝者も敗者もいないと思うんですよ。だから、どうして勝ち負けなのかなと思って。

太田 :んー、僕が今の活動をしていて「この企画じゃ負ける」とかよく使ってしまうのは、原体験が関係していると思います。「権利は与えられるモノじゃなくて勝ち取るモノ」だと常に思ってるんですよね。僕、小学校の時むちゃくちゃイジメとかが横行する環境で、そこでむっっちゃイジメられたんですけど、頑張ったら人気者になったという経験があったんですよね。勝ち上がった、というか。

本多 :人気者?

太田 :僕は転校生だったんですけど、今なんかよりもっと太ってて、かっこよくもないし運動もできない。ヒエラルキーが単純な小学生の世界だと完全に”イケてない奴”だったんですよね。で、健康的な環境じゃそれくらいではイジメられないと思うんですけど、僕がいた環境はなかなか激しくて。そのヒエラルキーが残酷なほどに頑然とあったんです。イケてるグループの人は口もきいてくれないし、”イケてない”どころか”負け組”という感じ。でも、ある種その「みんな仲良く」ではなくて「子どもの素直さが残酷に出る」環境で、今思うとたくさん学んだんですよね。その代表的なのが「あぁ、結局、権利なんて誰も与えてくれないんだな、勝ち上がらなければ」ということだったんです。

本多 :それは、キツい環境だなぁ・・・。

太田 :今思うとそうですよねぇ。でも当時は必死でしたね、僕は。勝ち組枠に入るためには何をすればいいか考えて、面白い奴になろうと決めたんです。僕の場合は喋るのが得意だったからですけど「おもしろさなら勝負できるかも」と。だから、そうそう。当時テレビを観ていてめっちゃムカついたことがあって。何故だったか、当時、イジメの特番みたいなのをよくやっていて、いじめられっこが出てきては「ぼくは悪くないのにどうしていじめられなきゃらなないの」って言うんですよ。そして、それを大人たちが困り顔で聞くんです。

「なんやねんこれ!」と。「これで解決すんのか!?」と。子どもなめんな!

って思ってましたね(笑)。今でもよく耳にする「いじめる人が異常」という言説がありますけど、それは僕は納得してないんですよね。意地悪な感情も自然な人間な感情だと思うので。だから、何か工夫してみようよ、と。人なんて誰もがいい所があるし、そこをもっと出していこうよって。まぁ、今思うと完全に過激思想ですけど(笑)。

本多 :ちゃんと現実を見て、それを解決しようとするなんて、冷静な小学生ですねぇ。

太田 :そうだったかもしれないですね。だから、どうやったら勝てんのかをずーっと考えてましたね。実は、僕の小学生時代のあだ名「ジャム」なんですけど、それってジャムおじさんから来てまして。太ってるけど、アンパンマンよりも老けてるとかって理由で。そんな感じでイジメられてたんですけど、ジャムで人気者路線に踏み出せたんですよ。

本多 :ジャム?

太田 :当時、ジャイアン的ないじめっ子がいたんですけど、そいつと仲良くなったんですよ。そのきっかけっていうのが、給食の時間にパンをおかわりする時間があって、僕がジャイアンの前に並んでたら「お前デブのくせにおかわりすんなよ」って言ってきたんです。その時に小ボケとして、ジャムの瓶をポケットに忍ばせてあったんですよ。で、ポケットからそっと出して「ジャム持って来てるからさ」って言ったら大爆笑で。

本多 :ジャムおじさんがジャム持って来たー!(笑)

太田 :そしたらジャイアンが僕にぞっこんみたいになっちゃって(笑)そこからクラスのヒエラルキーが急展開で変わるんですよ。ジャイアンが太田を好き、だからみんなも太田が好きになってって、そこから人気者の一人になっていったと。これは一つの原体験になってるんですよね。。

本多 :いい話です。

太田 :なので、今こういう活動を始めて、自分と同じLGBT当事者の方とたくさん会う機会は増えましたが基本のスタンスは同じです。「自分たちは悪くないのに」と言う言葉に出会うこともあるんです。本当にそれはその通りだと思うんです!絶対に僕らは悪くないはずなんですけど、でも、そんな話聞いてくれない人の方が絶対的に世の中には多いだろうし。だってLGBTとかじゃなくて、誰でも辛いことがあって必死に生きているので。だからベースの思想が「勝ち取る」なんですよ。大体、「あなたたちは可哀想だから権利を付与します」なんてなったことは、人類の歴史上いっさいございませんし!

本多 :誰かから与えてもらうのではなくて、勝ち取っていくってことですね!しかも、それは敗者を生むような勝利ではないと。

太田 :っていうのを僕はすごい思うから、権利を与えて欲しいっていうことは考えないんです。「勝ち取る」と思っているのと、アウトプットの質が絶対変わってくると思っています。

本多 :なるほど。

太田 :同性愛者に対して「近親相姦は認められないのに、どうして同性愛は認められるのか分からない」っていう意見をお持ちの方がいるじゃないですか?そういう人に議論をふっかけられることがあっても、僕はそれに反論とかはないんですよ。そんなこと、どこぞの研究論文出して議論してもキリないんですよね。とにかく「ありがたいことに、近親相姦よりは、現状としてうちらLGBTの方が、権利を勝ち取っちゃってます」って感じです。

本多 :個人的にいろんなことを思うことは構わないけど、他人にも賛同されるようなものでないと勝ち取ってはいけないですね。

太田 :近親相姦を認めさせる運動をしたいんだったら、現状の権利はないけど頑張って下さいというくらいの話しかできません。詳しくもないし、そういう人を論破したいとかは思ってないです。だから、どんな意見であっても正しい正しくないとかじゃなくて、時代の移ろいに合わせて権利を持つ人持たない人が変わる。だから勝ち取らないといけないって思うんです。今の僕はLGBTが権利を勝ち取ろうとするところで、どう行動していくかを考えているつもりで、勝つとか負けるとかっていう言葉を使っちゃいます。

いじめられっ子だったお坊さんの気付き

本多 :勝ち負けかぁ・・・。実はさっきちょっと感動して泣きそうだったんですけど。

太田 :え、うそっ!?泣きポイントどこよ!!

本多 :いや、泣けたんすよ

太田 :ヤバくない??(笑)

本多 :最近、ほんと涙腺弱くて(笑)

太田 :(笑)

本多 :いや、そのイジメの話で、僕もヒエラルキーの一番下だったことがあって、転校生だったんです。かぶってると思って。

太田 :一緒なんですね。

本多 :実は(笑) 僕の場合、小学校二年生の時に転校してきて、たぶん三・四年生くらいまでは図書館の住人でしたね。

太田 :へー、読書量増えましたね。

本多 :そーですねー。図鑑とかを読書するし、辞書をア行から読むとかやってました。

太田 :たしかに、それヤバめですね(笑)。他にもあったやろっていう。

本多 :そう思います(笑) あるとき、いじめっ子にやり返したんですよ。なんだてめぇ!みたいな感じで。そしたら、そいつと仲良くなって。

太田 :すげぇ。男っぺぇ。

本多 :そう(笑) それで、図書館から出てきて気付いたのは、自分の立ち位置をはっきりさせれば、他人の立ち位置が変わるんだなってことだったんです。イヤなことはイヤっていうみたいな。そいつは僕が嫌だと思っていることを気付いてなかったんですよ。

太田 :あぁ〜それ凄いかも。

本多 :それに気が付いてからは、他人を変えようとするんじゃなくて、自分の立ち位置をはっきりさせて、嫌なことを遠のけるような努力をしてたら、イジメがなくなったんですよ。人といざこざを起こさないから、暴力もいらないし。まぁ、たまにはありましたけど。これって、太田さんのいう勝ち取るってことなのかなって。

太田 :あー、確かに僕の話と一緒かもですね。

本多 :そうなんですよ。似てるなーって。

私の人生は、「私」以外で出来ている。

本多 :勝ち取ることと同じ話か分かんないんですけど、昔から「自分が生きている意味を考える」っていうのが苦手で。自分が生きる意味を問いかけることはいいことだと思うんですけど、それに答えを出すためにいろいろやっても無駄に終わっちゃう気がしてて。

太田 :あー。

本多 :やっぱり、生きているっていう状態には、良くも悪くも意味は無くて、どんな生き方をするかに意味が出てくると思うんです。例えば僕が「本多清寛」に価値を付けたいなら、価値を感じてくれる誰かを探せばいいと思います。でも、価値ではなくて意味を探しちゃうと迷い続けると思うんですよね。それよりも、今からどのように生きて行くのかの方が大切というか…。

太田 :生きる意味とかなぁ・・・。いや、僕もこの一年フリーランス似のフリーターとして生きてきたんですけどね。ちょっと前にジョンレノンの「人生とは、人生以外のことを考えているときにある。」っていう言葉に触れて、マジそれだな、と思いましたね。

本多 :深い。すごい深い。

太田 :実際に、約1年の自分のフリーター迷走を振り返ってめっちゃ納得したんですよね(笑)。生きるってなんだろうとか考えている時間には人生なんか全くなくて、何かに必死になっている瞬間にしか人生はないんだって。この次のコンテンツを、どうやって観てほしい人に届けるかについて必死になっているとこに僕の人生があるんですよ。どうしたら人生上手く行くのかって考えてて、止まっちゃった時期もあったんですけど、それじゃ何にも生まれないし、答えは分かんないし、夢中で何かの行動をとってる中にしか人生はなかった。

本多 :自分の理想的な人生を妄想するのではなくて、理想的な進み方なのか分からないけど、行きたい方向だけ決めて走って行く感じですね。。

太田 :やってないし、分かんないなって。でも、やっぱり不安なんですよ。不安だから止まって悩みたくなる。みんな同じなのかもしれないですね。

本多 :確かにそうなのかも。

太田 :走り出したいと思っていても、その先に何があるか分からないと、不安になって止まっちゃう。だから、行き先が描かれた地図が欲しいんですよね。自分の幸せが載ってる地図を。でも、そんなの無いし。

本多 :あー、分かる。

太田 :実は僕、そんな地図を探しまくったんです。クリエイティブディレクターになりたくて。ただ、今までのキャリアは違う業界だったので、この業界がどうなってるのかも正確には分かんないわけですよ。検索したり、友達に話を聞くくらいで。

本多 :うんうん。

太田 :漠然とした不安要素なんかもっといっぱいありますよね。AIが発達してきて技術的失業はどうなんの?とか。そこで、情報をかき集めて、なんとなく地図が出来てくると、「なんかヤバそう」としか書いてないわけなんですよね(笑)

本多 :笑。

太田 :今、僕はそういう状況なんですよ。そのヤバそうな地図が出て来たときに僕は止まっちゃった時もあって。それで、もっと詳しい地図を作れば不安はなくなると思ったから、がんばってみたこともあるけど。。。やっぱ「意味ねぇ〜っ!」みたいな。

本多 :やっぱり、そうなんですか(笑)

太田 :そもそも、地図があったとして、その道を歩いて行くのか、車で行くのか、一人で行くのか、みんなで行くのかなんて決まってないし。だから僕は、頑張って地図を作ろうとした結果、意味ないことに気が付いたんです。で、疲れたなぁって思って、もう自称クリエイティブディレクターっすぅとか言って、とりあえず行こっか、みたいな(笑)

本多 :すごい(笑)

太田 :もう無理だし、分かんないし、死ぬときは死ぬでしょくらいの感じで、やっていこうと(笑)。不安を抱えて行動していこうと。終身雇用という桃源郷も、もうなくなりますし。

本多 :明日死ぬかもって思いながら、気楽に生きて行く方が、良い生き方するかもですね。

太田 :そうそう。そんなノリです。もう知らねぇーーー!無理—-っ!計算できねぇーーーーっ! みたいな(笑)

本多 :悟った(笑)

太田 :そうですね(笑)もういいやって。

本多 :もう、なげやり(笑)

太田 :あー、「あきらめた」って言葉が適切ですね。あきらめたんです。だから、不安な人みんなに言いたいのは「どの道不安やし、一緒にあきらめて!」って感じです。

本多 :そういう、未来地図とかを作ることをあきらめたと。

太田 :そう。変人だ、変人だ、と周りには言われますけど、僕も人並みに「ちゃんと食っていけて自分が超満足いく人生」とか考えるんですよ。でもどんだけ考えても仮説にしか過ぎないんで、もう、「ムリーーーー!わからーーーーーーん!!!!」ですね、ベースは(笑)。

本多 :わからーーーーーーん!!!!(笑)

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