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お話は計画的に|S-Labo

お話は計画的に

中野 孝海
日常考察

すぐ終わることもあれば、延々と続くこともある。それがお坊さんの話です。

ご縁のあるお坊さんの結婚式に足を運ぶと、必ずと言っていいほどその地域の偉いお坊さんの挨拶があります。

延々と話し続ける方もいれば、たったの一言で心に響くお話をされる方もいらっしゃいます。

〝心に響く話〟と〝そうでない話〟

その違いとは、一体何なのでしょうか?

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聞く人話す人

 無住道暁という僧侶が記した『沙石集』という本があります。これは無住がその生涯の中で見聞きしてきた仏教にまつわる伝承や不可思議な因縁話をまとめたものなのですが、その中に「長説法の事」という物語があります。この物語の中には観地坊と呼ばれる高僧(高名な僧侶)が登場します。この僧侶は大変見事な説法をすることで知られており、物語の中でも人々の前で仏教の教えを説き表すのですが、ありがたいどころか大変迷惑な僧侶として描かれていました。
 お寺の完成を祝う法要に招かれた観地坊は例の如く説法を始めます。しかし、一向に終わる気配がありません。説法の後には子供たちによる舞楽が予定されていたのですが、そんなことお構いなしにただ話し続け、日が暮れてもなお話し続けたとこの本には記されています。
 その日お寺に集まった人々の多くは説法よりも子供たちの舞を楽しみにしていました。しかし待てども待てども話の終わる気配はなく、舞の始まる気配もない。唯々話を聞くしかない人々の中には、観地房のことを〝災〟と呼び始めてしまう人も出始めたと記されています。
 説法とは人々を仏教の教えに導くための行いです。でも、聴き手側が嫌になって聞く耳を持たなくなってしまっては意味がありません。

現代における長説法

 いつまで経っても終わらない話を延々と聞かされる。似たような経験をしたことが皆さんにあるかと思います。校集会や運動会などの学校行事での校長先生の挨拶がイメージしやすいのではないのでしょうか?生徒への励ましや教訓などを全校生徒の前で語る校長先生の姿。今思い返せば頼もしくもありありがたくもあります。
 しかし、全てがありがたいかというとそうとは限りません。話題が次々と変化してしまったあげく、話の内容が迷走してオチが付かないこともあります。生徒たちの興味関心と全く関係のないことを延々と話してしまうこともあります。
 そんな話を聞かされる生徒たちは一体どうなるでしょうか?恐らく話を聞くことに飽きてしまう筈です。そうすると周りの友達と話を始めたり、欠伸をしたり他のことをし始めたり。中には貧血で倒れてしまう人もいるかもしれません。
 それが一度だけならまだ許せても、集会があるたびに長話が続いてしまえば、生徒たちの関心は次第に薄れ、大切な話であったとしても「また長話が始まるのか」と最初から聴く耳を持たなくなってしまいます。

時と場所だけでなく…

 どうすれば人々に話を聞いてもらえるのか? このことについて沙石集では、次のような言葉でまとめています。
「心ありて、人の心を守るべきなり」
 説法を行う目的とは、仏教の教えを説き、仏道へと導くことです。その為にはその人が一体何を求めているのかということを見極めるだけでなく、その人への配慮の気持ちを忘れてはいけません。
 その人にはその人の予定があります。「あなたのためになる話だから」と無理に引き留めて長々と話してしまえば、ためになるどころかかえって迷惑になることもあります。相手に配慮し、要点だけを簡潔に伝えることもまた話を聞いてもらうためには必要なテクニックなのです。
 これは説法だけでなく、普段の生活やビジネスの世界でも同じことが言えます。プレゼンや移動中など限られた時間の中でまとまりのない話を長々と話すよりも、端的にスパッとまとめた方が、相手にわかりやすく、かつ印象的に伝わることはよく言われています。
 相手の心に響くだけでなく、時と場所をわきまえた話。それこそが人々が一番聞きたいと感じる話なのです。そしてそれは800年も昔の本に書いてあることなのでした。

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