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仏の耳で聴く音楽 〜Listen as Buddha〜|S-Labo

仏の耳で聴く音楽 〜Listen as Buddha〜

西田 稔光
HIP HOP仏教HOME MADE 家族音楽諸行無常

 

音楽は、私たちの気持ちの浮き沈みに合わせて、時に明るく、時に切なく響いてきます。

メロディーに乗った詞が心にスッと染み込んできたという経験が、誰でも一度はあるはずです。

そんな音楽の力を借りながら、一緒に仏さまからのメッセージを聴いてみませんか?

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もしも仏様が…


仏教の世界では元々、心を乱す音楽や踊りなどに触れることが禁じられていました。

現代社会でも、アメリカのペアレンタル・アドバイザリー制度と言われるものがあるように、教育に悪い、反社会的だと言われる音楽もあります。

しかしそれ以上に、何気ない歌詞のワンフレーズが自分の心を代弁してくれたり、美しい音色が励ましてくれることだって多々あります。そんな時、いつも私は音楽の持つ力の偉大さに気付かされます。

例えば、1985年、マイケル・ジャクソンを始めとする全米のトップアーティストによって製作された「We are the World」は、

全売り上げの約6300万ドルがアフリカに寄付されました。

また、ジャマイカのボブ・マーリーは自身のライブで、対立し合う二つの政党の党首に握手をさせました…。

そうして、音楽は私たちの心だけでなく世界をも動かしてきたのです。

私は、そんな音楽が心を乱し、悪影響なだけのものだとはどうしても思えないのです。

仏教はこれまで時代と共に変化しながら日本まで伝わってきました。

教えに反していなければ、その土地の環境に合わせ、新しい文化を取り入れながら変化していく器の大きさがあったのです。

中国へと仏教が伝わった時、もともと禁じられていた畑仕事や料理も、そうやって修行に取り入れられました。

大事なことはそれが仏教にふさわしいかを判断し、正しい方向に受け取ることなのだと思います。

そこで今回「もしも仏さまが音楽を聴いたら何を思うのか」を想像してみました。

PopsやRock、R&BやHiphop、Raggaeといった現代の音楽の中に、仏さまは何を聴くのでしょうか。

 

 

第一回「You'll be alright」by HOME MADE 家族with槇原敬之

 

さて、この第一回でご紹介するのは、HOME MADE家族の「You’ll be alright」という曲です。

この曲は、HOME MADE家族の2ndアルバム『musication』に収録されています。アルバムにのみ収録されていますが、コチラで試聴できます。またはAmazonでも試聴できます。

HOME MADE 家族 2ndアルバム『musication 』収録 ©Ki/oon Sony

 

この曲のサビ部分の歌詞を見てみましょう。

 

“形があるものいつか壊れ 明日へと続くこの道の上 

  出会いと別れを重ねて まだ見ぬ先目指し飛び立つ You’ll be alright”

過ぎ去っていく時間の中で、心踊るような出会いがあれば必ず胸を裂くような辛い別れもあります。

それでも明日へ向かって進んで行こうとする、そんな切なさを乗り越えていく力強さを感じます。

 この曲を知ったのは15歳、ちょうど中学から高校へと進学する頃でした。

私は隣の市の高校への進学が決まっていたので、仲の良かった中学の友達と離れ離れになることがわかっていました。

しかし高校でも新たな出会いが待っている。

そんな卒業と進学の時期の期待と不安の入り混じった、青春真っ只中の私の気持ちに、この曲は見事に重なっていました。

 

形あるものはいつか壊れていく。

「諸行無常」という言葉があります。それは「全てのものは移り変わっていく」という法則のことです。

どんなに大切なものも、それに対する私たちの思いも、時とともに変化していきます。

生まれた命が亡くなる命になり、大切な存在と出会っては別れ、やっと手に入れたものも必ず失われる。

それが諸行無常です。そんな思い通りにならない現実をどうにかしようとする時、人に苦しみが生じます。

2500年前、お釈迦様がこの無常な現実と向き合ったことが仏教の出発点です。

 では、諸行無常であるこの世界で幸せを求めて生きていこうとすることに意味はないのでしょうか?

現実と向き合うことはただただ辛く苦しいことなのでしょうか?

 

変わっていく、だからこそ

この世界は時とともに移り変わります。幸せな時間や楽しい時間も必ず終わりを迎えます。

 楽しかった大学生活。友人達とくだらない話で夜を明かし、笑いあった日々も卒業とともに終わりを告げました。

そして私はお寺での修行へ、友人達はそれぞれ就職してそれぞれの道を歩み始めました。

はじめはずっと学生でいたい、楽しい時のまま時間が止まってしまえばいいのにと思っていました。

そんな人生の変化に苦しみながらも、気づけば月日は経ち、私はお坊さんに、友人達もそれぞれの道で立派な社会人となっていました。

 諸行無常というと、一般的には『平家物語』の物事が衰退し、滅んでいくような儚いイメージがあると思います。

しかし「諸行」というのはあらゆるものを指すので、命が生まれ、成長していくことも、苦しみが幸せへと変わっていくこともまた無常ということなのです。

もちろん諸行無常な現実には苦しく、辛いこともあります。むしろ苦しいことの方が多いかもしれません。

しかし、その苦しみもチャンスや幸せに変わっていくかもしれません。

では、苦しみを良い結果に向けて変えていく生き方とはどのようなものでしょうか?

 

より良い「今」の、その先に…

 ここで再び歌詞の一部を見てみましょう

痛みや悲しみ乗り越えた分 人は人にやさしくなれるはず 数々の経験がいつか 必ずお前をきっとデカくする”

 この歌詞を、仏さまはきっとこう聴くでしょう。

「どんなに善い行いをしていても、悪いことが起こることはある。しかし、善い行いを続けていれば、良い結果が待っている。だから、大丈夫」と。

 諸行無常なこの世界で生きていると、幸せもあれば苦しみもあります。

そうすると、出来れば幸せだけが訪れるように生きて行こうとします。しかし、自分にとっての幸せがやってくるかは分かりません。

一つだけ分かっているのは、幸せも苦しみも、次の瞬間には変わっているかもしれないということです。

たった一言や小さな行動が苦しみをチャンスに変えるかもしれないし、幸せから転落させるかもしれません。

だからこそ、より良い「今」を積み重ねていこうとすることが大切なのではないでしょうか。

 

“You’ll be alright”

 

この言葉を繰り返しながら、曲は終わりを迎えます。

未来の私は今の私の積み重ねです。ふと人生を振り返った時に、積み重ねてきた「今」が見えるはずです。

そうして「今」を重ねて生きていく今の自分の背中を、この曲は「だいじょうぶ心配するな」と後押ししてくれているのではないでしょうか。

 

 みなさんは無常の世界で真面目に生きても損ばかりだと思いますか?

それともきっと良い明日がくると信じて今を生きますか?

 

最後にお釈迦様の言葉を一つ。

「まだ善の報いが熟しないあいだは、善人でもわざわいに遇うことがある。しかし、善の果報が熟したときには、善人は幸福に遇う。」

『ブッダの真理のことば・感興のことば』(中村元訳 岩波文庫)

 

 

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