S-Labo

>> お好きなキーワードを選択してください。そのキーワードの記事がまとめて読めます。

Creepy Nutsマイケル・ジャクソンWe are the worldThis Is NigeriaMichael JacksonゲイバーゲイイベントエッセイLGBTインタビューリラックスダイエットHIP HOPThis is Japanセクシャルマイノリティストレスお坊さんコラムShojin-Project一水四見ロボットマインドフルネスお坊さん,不思議な話,呪文,護呪経,アングリマーラ,パリッタ人種差別SOGIR-指定いじめThis is Americaman in the mirror研究お金くせのうたアロマフリースタイルダンジョンラップHOME MADE 家族Black or WhiteChildish GambinoWe are the world:25 for Haitiガキ使エンディング産業展
S-Labo
tags

>> お好きなキーワードを選択してください。そのキーワードの記事がまとめて読めます。

Creepy Nutsマイケル・ジャクソンWe are the worldThis Is NigeriaMichael JacksonゲイバーゲイイベントエッセイLGBTインタビューリラックスダイエットHIP HOPThis is Japanセクシャルマイノリティストレスお坊さんコラムShojin-Project一水四見ロボットマインドフルネスお坊さん,不思議な話,呪文,護呪経,アングリマーラ,パリッタ人種差別SOGIR-指定いじめThis is Americaman in the mirror研究お金くせのうたアロマフリースタイルダンジョンラップHOME MADE 家族Black or WhiteChildish GambinoWe are the world:25 for Haitiガキ使エンディング産業展

日本とタイの宗教的な繋がり~日タイ友好130周年を記念して~ 第6回 再びタイ国へ|S-Labo

日本とタイの宗教的な繋がり~日タイ友好130周年を記念して~ 第6回 再びタイ国へ

中野 孝海
歴史日タイ友好130周年

 日本とタイとの間に修好宣言が結ばれてから今年で130周年。この間両国は食や文化だけでなく、経済的にも政治的にも友好な関係を築いてきました。その一方で、両国間との間に宗教的な結びつきが存在し、その証明ともいえる存在が今もなお国内で大切にお祀りされていることはあまり知られていません。

 最後の連載記事となる第6回目では、ラーマ6世の戴冠式に赴いた2人の日本人僧侶に焦点を当てます。

imgp0499

王宮の守護寺でもあるワットプラケオ寺院。この仏前に於いて戴冠式が厳修された。

再びタイ国へ

 明治44年10月28日。神戸港から二人の日本人僧侶が再びタイ国へと向けて出発しました。一人は日本仏教の各宗管長総代であり、当時日暹寺の住職であった日置黙仙禅師、もう一人は大日本仏教青年連合会幹事の来馬琢道師の二人でした。

 何故彼らは再び暹羅国へと赴いたのか。それは12月1日から1週間に渡って行われる予定であったラーマ6世の戴冠式に参加し、日本仏教徒を代表して祝意と感謝を伝えるためだったのです。

ラーマ5世との仏縁

 明治43年、ラーマ5世が崩御され、新たな王であるラーマ6世の戴冠式が行われることになりました。

 タイ国にとって戴冠式は、各国の大使などを招き、新たな国王の誕生を正式に世に知らしめるための重要な式典です。

 仏舎利の奉迎事業を通じて、先代であるラーマ5世に大きな恩があった日本仏教界は、仏教を通じた数々のご縁に報いるため、その祝意を伝えることとなったのです。

タイ仏教との対話

 再び上海、香港、シンガポールを経由し、二人が戴冠式が行われるタイ国へと到着したのは日本を発って1ヶ月ほど経った11月21日。その間2人はアジア各地の仏跡や寺院、現地の僧侶や日本人に縁のある土地を訪ねながら戴冠式が始まる日を待ちました。

 タイ国でも、寺院を参拝して回った2人でしたが、特筆すべきは、タイ仏教のトップだったワジラニァーナ法王 とのワット・ボー・ウォン二ヴェート寺院での問答です。

 法王は、ラーマ5世の皇弟であり、6世の叔父にあたる人物であり、タイ国の仏教を再建した人物でもあります。また、日置禅師は日本仏教界の代表に選ばれた人物です。この問答は日本とタイの仏教徒を代表する人物同士の対話であり、今後の仏教の在り方を占う大きな出会いでした。

 2人は、青年僧侶の問題や、僧侶と戦争の問題など様々なことについて論議を交わしたと伝えられています。

新国王との謁見

 12月2日。新たな王の誕生を祝う戴冠式が盛大に執り行われました。戴冠の瞬間には祝砲と共に各寺院の鐘が一斉に鳴り響いたと日置黙仙禅師の当時の旅の様子などを記した『南国順禮記』には記されており 、日本仏教徒の代表として式典に参列した日置禅師及び来馬師の両名も、新たな国王の誕生を祝福しています。

 ラーマ6世と直接お会いし、言葉を交わすことが出来たのは12月5日。ワットプラケオ寺院の仏前に於いてでした。そこで次のようなお言葉を頂いています。

「貴老師自身のみならず、日本仏教の代表者として、遙かに朕のこの式禮に来賀せられたるは、朕の最も歓喜し、且つ感謝する 所なり。 」
(貴方が来られたことだけではなく、日本仏教の代表者として祝いに来て頂けたことは、私が最も喜び、また感謝する出来事でした。)

 そして、この出来事を通じて改めて日本とタイ国両国の仏教徒の関係がより素晴らしいものになる様、共に努力していきましょうと述べられたのです。

 この言葉を受けた日置禅師は感涙し、共に努力しましょうと誓い合い、その場を後にしています。

親しきタイ国よ。永遠に幸せであれ。

 ラーマ6世との謁見を果たし、目的を達した一行は出発の日までタイ国内を視察しました。そして出発の目途が付くと、今度は滞在中お世話になった方々へ挨拶をして回りました。その中でも滞在中に親好を深めたワットサケート寺院の住職の下へ別れの挨拶に赴いた際には、日置禅師からは黄色の直綴を、ワジラニァーナ老師からはチャンバーという木の花を互いに贈呈しあい、別れを惜しみました。

 14日の朝7時、一行を乗せた船は目的地へと向けて出港しました。来馬琢道師は、著書である『南国巡礼記』の中に次のような一文を記しています。

「暹羅は実に我が親しき国なるよ。希くは、永へに幸あれよ」
(タイ国は実に私にとって親しき国である。願わくは永遠に幸せでありますように)

 こうして、日置禅師、来馬師両名の暹羅国への巡礼は幕を下ろしたのでした。

最後に

 以上で全6回に亘る連載記事は終了となります。

 日本とタイ国との友好130周年となった今年。今後もこの友好関係が続くだけでなく、両国間での交流がより一層盛んになること心より願い、一度幕を引かせていただきたいと思います。

 ご覧いただきましてありがとうございました。

〇関連記事

第1回 日タイ友好130周年

第2回 仏舎利について

第3回 仏舎利を日本へ

第4回 日本への帰還

第5回 覚王殿の建設

日本とタイの宗教的な繋がり~日タイ友好130周年を記念して~ 第6回 再びタイ国へ|ページトップ