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『僧侶、ゲイバーをやる。3日目』~来年は分かりませんよ~|S-Labo

『僧侶、ゲイバーをやる。3日目』~来年は分かりませんよ~

本多 清寛

2016年11月21日。

その日から僕は、ゲイバーの日替わりマスターになった。

断っておくと、僕自身はゲイではないと思っている。妻子がいる〝普通〟の男子である。

〝普通〟とは一体なんだろう?

そもそも、本当にこの世の普く全てに通じるような〝フツーのこと〟なんかあるんだろうか?少なくとも、一年間のゲイバー勤めで、僕の普通は恐ろしく広がってしまった。

もっと言えば、普通であってもなくても、どちらでも良くなってしまったのだった。

 

そんな、ゲイバーのマスターをやってみた一年間を振り返ってみた、僧侶の日記。

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「あなたはゲイ?」という質問。

 当たり前だが、ゲイバー店員はゲイであることが多い。そうすると、僕もゲイだと思われることが多かった。初めは単に「ゲイではないんですよー」と単純に否定するだけだったのだが、何時からか、僕のその言葉が相手を傷つけているかもしれないと思うようになった。

自分では悪意がないつもりでも、相手は悪意を受け取ってしまうことがある。もし、ゲイやオカマという言葉で傷つけられたことがあれば、僕が「ゲイではない」という言葉は発すれば「ゲイ “ なんか ” ではない」と脳内変換が起こるかもしれない。そうすると、こちらには悪意がなくとも、悪意として伝わり、相手は嫌な気分になってしまう。

 言葉は難しい。もしかすると、これは僕の考えすぎなのかもしれない。こちらに悪意がないのであれば、言葉を受け取る相手の問題であり、僕が気にする必要はないともいえる。けれど、お店で出す飲み物は、良い酔っ払いになるためのものにすると決めたのだ。そもそも、嫌な気分になる人を放っておくくらいなら、お店をやる理由もない。僕はどうやったら嫌な気分にならないのかを考えたのだった。

質問の答えに悩む。

 どうやったら、嫌な気分にならないのか? まず僕は、幾つか仮説を立てることにした。

□仮説その1「ゲイなんです」と話を合わせる。

だめだ。僕はち○こファンではない。○んこファンではない以上、自分をゲイだとすることは出来ない。そもそも、ファンでもない人にファンなんですと言われた時のイライラは、嫌な気分を増大させてしまう。嘘はよくない。

□仮説その2「ゲイかもしれませんね」と話を濁す。

これだと仮説1よりは柔軟な対応といえるが、どうして濁さねばならないのかという問題が残ってしまう。つまり、ゲイという単語に対して妙な気遣いをしているニュアンスが出る。これは嫌な気分につながるだろう。これも良くなさそうだ。

□仮説3「ゲイってなんですかぁ?」と知らないふりをする。

これは一番よくない。私見だが、新宿二丁目の皆様は優しい方ばかりである。そうなれば必ず「教えてあげる」ということになる。学術的なゲイの定義など、言葉で教えて下さるのであれば良いのだが、基本的には身体に教えるという手段が多い。教わる覚悟もない人間は決してやってはいけない。教えて下さる方に失礼だし、ゲイを知らずにゲイバーで酒を作ることなんて出来ない。嘘はよくない。

話を合わせても濁しても、知らないふりをしても上手くいかなそうである。

では、どうしたら良いのだろう?

頭を抱えた僕は、そもそも「ゲイ」という存在について、考えを巡らしてみることにした。

ゲイとは何か?

ゲイ(: gay)は、同性愛の人々、日本では特に男性同性愛者を指す場合が多い言葉である。原義は「お気楽」「しあわせ」「明るく楽しく」「いい気分」「目立ちたい」といった感情を表すものでもある。 Wikipediaより引用

ここでいう男性とは、自分を男性と認識している人のことであり、身体が女性であっても自認が男性の方であればゲイということになるだろう。そして、原義を見れば楽の感情を指しているので、僕はゲイですと言ってもいいような気もする。しかし、それでは言葉を濁しているのと大差がない。現代での「ゲイ」という言葉は、見た目が男性の同性愛者を指すことが多いので誤解を招いてしまうからだ。

 

セクシャリティは変化する。

 そもそも、僕が女性ファンであるということは、いつから始まったのか?小学生だろうか、幼稚園だろうか、それとも乳幼児の時だろうか?幸い、子どもを育てるという縁に恵まれているが、家にいる3歳児は新幹線ファンであって、女性ファンでも男性ファンでもなさそうだ。

 また、ファンにもいろいろある。野球ファンにも選手が好きであったり、球団が好きであったり、その両方が好きという人もいる。そして、ファンとしてのめり込む度合いも違う。

 僕は自分自身を男性だと思っているが、どうして男性だと思っているのかはよく分からない。ただ、二十代の時に考えていた理想の男と、三十代で考える理想の男は違う。そうすると、男性の条件も変わって行くものなのではないだろうか。

 きっと、性別を区別する材料は曖昧なものなんだ。男という漢字でしか表現できないから、皆一様に「男」と言っているけど、それが何を意味しているのかは十人十色だ。ジャニーズの方々も男だし、高倉健さんも男だけど、マツコ・デラックスさんだって男だ。男には幅がある。女も同様だ。やっぱり性別は曖昧なんだ。

あなたはゲイ?という質問に答えてみる。

「明日はたぶんゲイじゃないですけど、来年は分かんないです!」

これなら、ゲイを嫌な意味で捉えている人に僕がゲイを嫌がっていないことを伝えられると思う。嫌がっていたら「ゲイ」になるかもしれない可能性を考えないはずだから。それに、セクシャリティや性別が曖昧だと感じている人には、僕もそう思っていることを伝えられる。仮に、セクシャリティについて考えたことがない人への答えだったら、性別やセクシャリティに対して疑問が生まれるだろう。それはきっと面白くて楽しいことだ。

セクシャリティは曖昧だから楽しい。僕は今、そう感じている。

 

※次回は水商売の仕組みについて考えたことです。

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