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葬儀の後にスマホをかざす ~布施のキャッシュレス化について考える~|S-Labo

葬儀の後にスマホをかざす ~布施のキャッシュレス化について考える~

中野 孝海

2020年の東京オリンピックに向けてキャッシュレス化が進む日本。使える場面も増加し、寺社仏閣でもお賽銭やお守りなどの購入の際に使用できるようキャッシュレスを導入するところも増えてきたそうです。

そんな中、京都仏教会は6月28日にとある声明を発表しました。

お賽銭やお布施など、宗教活動に関わる金銭のキャッシュレス化に反対する宗教者たち。

急速に進むキャッシュレス化と仏教について考えます。

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キャッシュレスを利用したお布施のやり取りは今後普及するのだろうか?

時代はキャッシュレス

 最近CMなどでよく目にする電子マネー。現金やクレジットカードに代わる支払い手段として普及しています。特に最近では大手コンビニチェーンや人気アプリの運営会社なども続々と参入し、利用者の増加に向けた様々なキャンペーンを展開しています。

 筆者が都内で生活していた数年前までは、公共交通機関の乗車や自動販売機、コンビニなど使う機会が限られていたように感じるキャッシュレスですが、今では日常生活のありとあらゆる場面で使用することが可能となりました。

 時代の流れを強く感じる次第ではありますが、何故ここまで爆発的に普及したのでしょうか?

キャッシュレスの利点

 その要因の1つとして考えるのが、外国人旅行客に向けたサービス性の向上です。

 日本を訪れる外国人旅行客数は近年増加傾向にあり、2018年は3千万人を超えたと伝えられています。中でも多いのが中国や韓国からの旅行客であり、両国ともスマートホンを活用した急速なキャッシュレス化が国家政策として進められています。その甲斐もあって今では現金や財布を持ち運ばなくとも日常生活ができるまでに普及しました。

 また2020年に東京で開催されるオリンピック、パラリンピックの際にも多くの外国人旅行客が日本へと来日することが予想されています。両替の必要がなく、言葉が通じなくても支払いをスムーズに行うことができる電子マネーは、外国人旅行客にとっては非常に便利な支払い手段であると同時に、彼らをもてなす側となる日本とって必要不可欠な要素であるといっても過言ではありません。

問題と不安

 日本国内でも急速な拡大を見せるキャッシュレス化でありますが、解決しなければならない問題も多くあり、それらの問題については、京都仏教会が発した声明の中でも不安要素として述べられています。

 住所や口座番号などの個人情報の流出や第三者のパスワードを用いた不正利用だけでなく、どこの宗教施設に足を運んだなどの情報が第三者に把握されることによって、個々人が有する「信教の自由」が脅かされる可能性も否定できません。中でも京都仏教会が特に危惧しているのが、第三者が介入することによって、単なるサービスの対価としてお布施の支払いが行われるのではないかという不安でした。

サービスの対価としての布施

 布施が料金化されたものとして近年話題となったのは、Amazonが運営するお坊さん便(僧侶手配サービス)でした。お布施の額を明示し、インターネットを経由して僧侶を手配するこれらのサービスが登場した際にも、各宗派から様々な意見がなされました。中でも否定的な意見に多かったのが、布施をサービスの対価として認識されることへの危機感です。

 仮に葬儀のお布施の受け渡しが電子決済サービスで行われた場合を想定してみましょう。

 葬儀終了後、遺族が僧侶の下を訪れ、簡単な挨拶を交わします。その中でおもむろに遺族はスマートホンを取り出し、それを見た僧侶は振込先のQRコードを提示する。そのQRコード自体にお布施の額が組み込まれているのか、遺族が振り込むお布施の額を入力するのか。その仕組は定かではありませんが、支払いは一瞬で終わることでしょう。

 お布施の受け渡しが現金からキャッシュレスへと変わっただけで、その場の光景がガラリと変わってしまったように感じます。

 果たしてこれは京都仏教会が言うように本来の布施と呼べるのでしょうか?

本来の布施?

 当サイトでも布施に関する記事を複数掲載してきましたが、本来の布施とはサービスに対する謝礼ではなく「施す」という仏道修行であり、その内容も金銭に限るものではありません。食べ物であっても飲み物であっても布施になりえます。形の見えない言葉や行動であっても布施になりえます。どのようなものや行為であったとしても、そこに確かな想いが備わっていれば、それは立派な布施行といえるでしょう。

 お布施を頂戴する宗教者側も同様です。確かにお布施の形は時代の流れとともに、物から金銭へと変化していきました。しかし、どのようなものであったとしても、頂いたものはありがたく頂戴し、自らの修行やお寺を維持管理していくための動力源とする。それだけは今も昔も変わりません。長い年月を掛けて変わってしまったのは、布施の形ではなく宗教者の意識の方なのかもしれません。

まとめ

 利便性が向上し、社会全体がより良く、よりスピーディーなものへと変化していくことは、筆者としても望むところであります。 しかし、それによって大切なものが失われたり、忘れ去られてしまうことは望ましくありません。

 本来の布施とは一体どのようなものだったのか。その本質さえ忘れなければ、今後どのような変化にも対応していくことができることでしょう。

 お布施のキャッシュレス化は、現代を生きる私たちにとって、大切なことを改めて考え直す一つの機会になるかもしれません。

参考資料・リンク

・中外日報「キャッシュレス決済拒否訴え 宗教行為の商品化警鐘 「信教の自由」強調」(2019年7月3日 1面)

中外日報キャッシュレス決済拒否訴え 京都仏教会が声明文

朝日新聞DIGITAL おさい銭、お布施…「キャッシュレス反対」 京都仏教会

ニコニコニュース 大切なのはお金より気持ち。お布施のキャッシュレス化に京都仏教会が物申す!

全日本仏教会理事長談話「Amazonのお坊さん便 僧侶手配サービス」について

京都新聞「課税対象化など懸念、現金レス決済拡大に危機感

京都仏教会「プリペイド・カード拝観に関する見解書」

開運の神様「電子マネーのお賽銭でもご利益はあるのか|こっそり聞いた現役神主さんの意見とは?」

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