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供養における大切なこと ~新型コロナウイルスによる法要自粛の流れを考える~|S-Labo

供養における大切なこと ~新型コロナウイルスによる法要自粛の流れを考える~

中野 孝海
仏教考察日常

現在、新型コロナウイルスの猛威が各地を襲っています。

感染拡大を恐れた日本政府は2月26日に2週間のスポーツや文化的イベントの開催自粛要請を発表し、その影響は経済活動や人々の生活に大きな影響を与えています。

その影響は葬儀や法要などの宗教儀礼を担う寺院や宗教者にも広まっています。

新型コロナウイルスにおける宗教儀礼の在り方について考察しました。

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3月12日に発行された地元紙『福島民報』の1面。東日本大震災関連の記事と共に、新型コロナウイルスに関する情報も大きく報道された。

漂う不安

 間もなく春のお彼岸を迎えるこの季節。社会全体に目を向ければ、卒業式や修了式を終え、入学式や入社式を控えるこの時節は、新しい生活への第一歩を迎えるための準備がスタートする大切な時期でもあります。慌ただしさを感じる一方で、新しい環境への期待や喜びを抱く方も多いのではないでしょうか。

 しかし、今年はどこか不穏な空気が流れて、陰鬱なムードが漂っております。

 その原因となったのが、昨年末に新たに発見されたコロナウイルス「COVID‐19」の流行と、それに伴うイベントや行事など多数の人々が集まる活動の自粛です。

新型コロナウイルスの流行

 新型コロナウイルスが初めて発見されたのは昨年の12月、中国湖北省の武漢市であるといわれています。感染すると37.5度以上の高熱と非常に強い倦怠感、更には重度の肺炎を引き起こす恐れのあるこのウイルスは、武漢市内での感染が確認された後、爆発的に感染が拡大し、中国国内のみならず、世界中へと感染が広まりました。

 強い感染力を持つ一方で2週間近い潜伏期間を経て発症するという特徴から、各国で入国制限や該当する地域からの帰国者・入国者に対する一定期間の隔離措置などの感染拡大防止策がとられてはいますが、WHO(世界保健機構)は3月12日に世界的大流行を意味する「パンデミック相当に値する」と評価し、更なる感染拡大が危惧されています。

 日本国内での感染が初めて確認されたのは1月の半ばですが、その後各地で感染が確認されるようになりました。神奈川県横浜沖に停留した大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号で確認された感染者数も含めると、その数は1,000人を超え、今もなお増大傾向にあります。

政府の対応

 日本政府は、国内における感染拡大を受け、様々な対応策を講じ、対策へと乗り出しました。その最たるものが2月26日に首相自らが述べた「スポーツ・文化イベントの2週間の自粛要請」と、その翌日に出された「全国の小中高校に対する臨時休校の要請」です。

 この2つの要請は国民の日常や経済活動に大きな打撃と衝撃を与えました。特に先に述べたスポーツイベントや文化的なイベントに対する自粛要請は、規模の大小関わらずに中止や延期の対応を求められ、参加者のみならず運営側に対する救済措置については今もなお具体的な解決案を見出すことができず、検討されているものが多いのが現状です。

 そしてその波紋は、文化的事業のみならず、宗教的な行事などについても影響を与えています。

東日本大震災慰霊法要の自粛

 2011年3月11日午後2時46分。

 これは2011年に発生し、多くの被害者や被災者、行方不明者を出した東日本大震災のきっかけとなった日本観測史上最大規模の地震の発生時刻です。震災発生以降、この日各地では様々な慰霊・追悼関連の行事が行われ、発生時刻には黙祷が行われてきました。都内においても政府主催の追悼式が開催され、多くの方々が参列し、哀悼の意が捧げられてきました。

 しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が危惧される今年は、追悼式そのものが中止となり、首相官邸内での小規模な献花式が行われました。都内だけでなく、全国各地で行われた慰霊祭や追悼式に関しても予防策を取った上で、参加人数を縮小するなどの対策が求められた場所も少なくありません。

 各地の寺院や宗教者、宗教団体が主催する慰霊法要も、感染の拡大を防ぐために規模の縮小や自粛、中止などの対応が取られました。一宗教者としてだけでなく、被災地の出身としても、今回の出来事は仕方のないことであると理解できる一方で、宗教者として複雑な思いがあることも否めません。

何よりも大切なこと

 『妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈』というお経には、繰り返し「念彼観音力」という言葉が出てきます。困った時や苦しい時、悲しい時などに直面した時、観音菩薩の力を念じれば必ず救いの手を差し伸べてくださる。人々を救い、あらゆる願いを叶えるとされる観音信仰を如実に表したお経といえるでしょう。

 このお経からわかることは、「念じる」ことの大切さです。私が副住職を務める寺の先代住職である私の祖父は、法要の折に檀信徒の方々に対して「手を合わせればそこに必ず仏様が現れる」とお話になられていました。多くの方々は御供養を行う際、例えば線香を手向ける時、ご焼香をする時、仏壇やお位牌、お墓に向かって手を合わせる時。必ず亡くなられた方のことを心に念じると思います。相手を思いやる気持ち、敬う気持ちというものは、本人が意図せずとも相手にはしっかりと伝わるものであり、衆生を常に見守っている仏様に対しても同様のことがいえるでしょう。 

 法要という場は、思いを伝える上では確かに必要かもしれません。しかし、必ずしも不可欠という訳ではありません。大切なことは、この法要を通じて伝えようとしていた「思い」そのものであり、その思いが念じるという「形」になったとき、時間や場所を問うことなく、必ず亡くなられた方々への供養へと通じる。筆者はそのように考えております。

 

まとめ

 政府は3月11日の段階で各種イベントなどの自粛措置を更に10日間延長するよう要請を出し、3月13日には総理大臣が「緊急事態宣言」を行い、各都道府県知事が外出の自粛や学校の休校などの要請や指示を行うことが可能となる特別措置法が成立しました。今後も自粛などの対策が続けば、影響は更に多方面へと広がっていくことでしょう。

 寺院や宗教者においても、今回の東日本大震災慰霊関連法要の自粛と同様、通常行われるお葬式や法事などの各種法要に対する影響が始まっています。筆者と御縁のあるお寺では、毎年行われてきた法要の自粛や中止を決定し、檀信徒なども募らず住職や副住職の身で行う旨が、先日書面で通知されました。今後も更なる延長が求められることになれば、お釈迦様の誕生を祝う降誕会など、その後の法要にも影響が出ることは否定できません。

 明日3月の17日からは春のお彼岸を迎えます。恐らく今年のお彼岸は、例年と比べ境内や墓所でみられる人影もまばらなものになることでしょう。自宅にてご供養を考えておられます方は、是非心の中で大切な方、常日頃心に思われている方々のことを念じていただき、その思いを御供養へ繋げていただければと思います。

参考資料・リンク

・朝日新聞DIGITAL「新型コロナウイルス・肺炎に関するトピックス」

・Newsweek日本版「新型コロナウイルスを巡る日本政府の対応まとめ」

・HUFFPOST「【新型コロナウイルスまとめ】」

・NHK NEWS WEB「東日本大震災の追悼式 ことしは取りやめへ ウイルス感染拡大で」

・時事ドットコムニュース「規模縮小し追悼式 新型コロナ感染防止―福島・東日本大震災9年―」

・中日新聞Web「コロナ余波、行事の中止・縮小相次ぐ 東日本大震災9年」

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